ボランティアって難しい。よかれと思って、とか、裏目に出る、というのがあると知ったのは、東松島に住んでいるおばさんとおばあさんから話を聞いたときだった。

わたし自身は幸田文の「きもの」を読んでいたから、被災した人に古いものをあげるのはNGと知っていたけれど、実際には古着や古い毛布がたくさん送られてきて、結局はゴミとして山積みになったり、支援物資と思ってあけたら段ボールには千羽鶴だけが入っていたりしたんだそうだ。臭う古い毛布を送って、「こっちは片付いたし、あっちは助かったしWINWINだ」なんてのは、本当にひとりよがり。

ボランティア部隊が、ある郷土料理をふるまって、それを出された高齢のおばあさんは悲しくなって泣き崩れてしまった。食べ慣れていないものを出されて、食べろ食べろと言われるのが辛かったらしい。大阪で納豆とか、海外で刺身とか、例えが乏しくて申し訳ないけど、よかれと思って、が裏目に出ることもあるんだよな。

本当のボランティアって何だろう。考えさせられます。あのとき、えーい!と思い切って出した募金が、きっとどこかで役に立っていると信じながらも、また模索の日々です。