今年のきものの日は結城紬

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きものの日、結城紬を着ました。この秋冬もたくさん着て柔らかくしなきゃ。伯母からもらった半幅帯に和小物さくらの帯締めをしています。
雪の結晶のマスクチャームをして、さぁ出かける先は……肋骨が折れていても普通にお茶のお稽古しちゃう90歳のパワフルウーマン、伯母の病院の付き添いです。

病院で氏名など記入しつつ「伯母さん90でいいんだっけ」と聞いたら「91!」と言う。「誕生日来たら91?」とやり取りしているところに事務の方がPCの画面見ながら「現在89歳ですね」と即答。伯母は渋い顔。若いのがいいという女心から、いつの間にか少しでも上に言いたいお年頃に変化したらしい。女心は複雑ね。

たくましき伯母の
健やかなる庭に咲く椿です。
少しいただいてきました。
伯母さん、そのまま長生きしてください。いやもうホントにすごい。

散華

友人の式の帰りにいただいた献花、わたしだけ5つもいただいてしまいまして。菊は菊だけの豪華盛りに生けて、他は花瓶に入れていたのですが、いよいよ元気が無くなってきたので、ひとつずつ散華。最後のひとつまで大事に愛でて偲んでいます。
恵子さーん、いいべ?あっちから見えるべか。

白磁の花入れ

インスタをしなかったら出会わなかった花入れ。和久井修さんという方の作品です。
うちに迎え入れたらまずは瑞々しい新緑を生けたくて、暮らしの合間に山を物色しました。枝はおそらくミズキ、花は庭のグリーンスプリングという品種のチューリップ。
この花器に当たる光が、しみじみ好きです。

ピンクの花が咲いたら

「菊池さん、毎年桜が咲いたら検査、と覚えておいてくださいね」と北村山公立病院の乳腺外科の鈴木先生がおっしゃいました。桜はもちろん、ピンクの花がきれいなとき全て「ピンクリボン」と結びつけていいように思います。
花蘇芳が雲ひとつない晴天に映える今日、懸念が晴れてホッとしています。

我が家の枝垂れ桜

結婚10周年という名目の苗木は、植えて早々に次男が木登りをして梢の部分がボッキリと折れ、何年もずっと花をつけず、それは夫婦仲の暗示だと苦笑され、じい様には「枝が垂れてだらしない」と縛り上げられたりと散々な感じでしたが、この数年は綺麗に咲くようになってきました。我が家の枝垂れ桜です。

しかし枝垂れ桜なんだから、枝垂れているのはしょうがないんだよ、ていうか、それがいいんだよ!じいちゃん!!!

桃の花が散ったような

篠田桃紅さんが107歳でお亡くなりになったんですね。墨色のきものをゆったりと着て、低い位置に兵児帯を締めたお姿が心に残っています。
以前買い求めたポストカード「初心」を飾りました。
3月生まれの娘に「桃紅(とうこ)」と名付けようかと思ったほど、好きな方でした。
桃の花が散ったような。

折れた赤松から得たもの

先日の暴風雪で赤松の枝がいくつか折れてしまったので、床の間にいけてみました。母が「今まで色々いけた中で今日のが一番いい」と褒めてくれました。母がこんなこと言うなんて珍しい。雪でも降るんじゃないか、って降ってばっかりだけど。

中2次男は、じい様からカンジキの履き方を教わって、松の枝の雪を落とす旅に出かけました。お昼までには帰ってくるようです。すぐじゃんw

じい様は孫に教えるのが嬉しい様子でニコニコです。

折れた枝をいけたり、年老いた両親を喜ばせたり、今しかない、大事な時間です。こういう時間を積み重ねていこうと思います。

よいお年をお迎えください

大王松を生けました。両手が松脂でペタペタしますが、松の香りが漂って清々しい〜
去年は薔薇と組み合わせましたが今年は南天です。松は「不老」、南天は「天寿」の意味があるので今回は「不老天寿」。松と百合を組み合わせたら「不老和合」、松と薔薇を組み合わせたら「不老長春」になるんですって。

大王松、大きくて重たくて、葉っぱがモッサァ、バッサァ。
扱いが難しくて毎年難儀しますが、今年は時間をかけて松と向き合いました。「遠くから来てくれてありがとう。さて、あなたはどんな枝をお持ちなのかしら」と心の中でなるべく丁寧語で話しかけます。松と一緒に送られてきた竹の花器にも花を入れて、家のあちこちに飾りました。

松と竹を送ってくださった方にお礼状を投函して、ひと安心。やっと年越しができます。

皆さまもどうぞよいお年をお迎えください。