佐藤屋さんの「望」

母がお友達の主催するお茶会へ行って、お土産にと持ち帰ってきてくれました。佐藤屋さんの「望」です。懐紙ではなく、あえて白いお皿に。歌会始のお題にちなんだそうですが、雪国の晴れ間のような、清々しく凛とした雰囲気が漂う棹菓子です。

初釜の母娘コーデ

例年よりも遅くなってしまいましたが、今日が初釜でした。わたしは東雲格子に丹羽屋の帯、藤岡組紐店の帯締めで初炭、娘はアンティークの振袖と帯でお薄のお点前を。娘によると、振袖でお点前するほうが、袖が邪魔にならなくていいそうです。振袖でお点前、いいな。若いうちにやっておけばよかった!

東雲格子

前日の、ご招待いただいた稽古始めに着て行ったコーデです。口紅は、お茶碗に濃い色がべったりついてしまうのを避けて、淡めの色を薄く控え目に。うちの初釜は今週末なので、さすがに羽子板の帯は遅いかな。帯と小物を変えようと思っています。ちなみに今回の口紅は、アディクションで貰ったサンプル。

「東雲格子」は、一見無地なので帯が目立ち、きものそのものを褒められることは稀です。近くに寄るとわかるのですが、色無地のようでいて、近くで見たら実はさりげない付下げ。背中に刺繍で一つ紋が入っています。しかも3色のグラデーション。卒業式にも謝恩会にも入学式にも、初釜にも茶会にも、もちろんお出かけにも、これさえあればという自慢の一枚です。

富貴という言葉

上京の折は美術館に寄りたくて、今回は銀座松屋のギャラリーと根津美術館、蔦屋書店での日本画のイベントを堪能してきました。根津美術館は「対比」という面白い切り口での展示。力強く猛々しい龍虎を「竜胆と虎耳草(ユキノシタの別名)にした作品に驚きました。あんなに優美な龍虎があるなんて。

‪招待いただいた稽古始めでは、「富貴とは、お金をたくさん持っているかどうかではなく、心の豊かさを言う」という、味岡さんの言葉が胸にしみました。茶道はどこか難しく堅苦しいものと思われがちですが、暮らしや生き方を心豊かにするためのヒントがたくさん詰まっているように思います。‬

今年もたくさんの気づきを得られるように、精進したいです。

お茶の稽古納め

年内最後のお茶のお稽古でした。静かな茶室でひとり、釜の後始末をしています。釜肌にお湯をかけてから、もう一度火にかけて乾燥させます。今日の釜のお湯は湯たんぽに。ハリネズミは娘の湯たんぽです。

我が家に国宝が!?

国宝の曜変天目が我が家にやって来ました!
これは徳川家に伝わっていた茶碗で、徳川家光が春日局に贈り、その子孫の稲葉家に伝わったことから「稲葉天目」とも呼ばれています。
曜変天目と言われる茶碗は国内に3つのみ。いずれも国宝なのです。
その茶碗が!300円で!手元に!
そうです、ガチャガチャ「戦国の茶器2」!細部までよくできてるのです!!!

こちらの香炉「三足ノ蛙」は、本能寺の変の前夜に鳴いて、織田信長に異変を知らせたという逸話が残っています。
このガチャガチャの香炉の中には、織田信長が切り取ったとされる蘭奢待の一部もセットになっているんです!
ちなみに本物の香炉は本能寺に、蘭奢待本体は東大寺宝物殿に収蔵されています。

東京に行かなきゃ出来ないと思い込んでいた「戦国の茶器2」ですが、まさかの地元イオンにあったとは。
しかも「もしあったら2回だけお願いね」と娘に600円を預けたところ「お母さんが欲しかった曜変天目と三つ足の蛙が出たよ!」と。 娘、持ってる!!!!

今年の3・11

‪3月11日、災害復興応援チャリティの呈茶が仙台の勾当台公園で行われ、お運びをしてきました。公園内には大きな献花台。たくさんの方にお抹茶とお菓子(大分から送られてきた「荒城の月」)を差し上げました。
外は暴風雨でしたが14:46の時報で黙祷する頃には小降りに。陸前高田の流木で作られた香合が飾られていました。‬ゴォォと波の音が聞こえた気がしました。

あれから8年。色無地に喪の帯で過ごしました。

娘と初こころみのもち

試餅(こころみのもち)をいただいたので、娘とふたりで茶室に入り、お濃茶を点てました。本当はお濃茶のときはあんまりおしゃべりしちゃいけないんだけど「えーっと、袱紗はこっちに置いて、蓋をしめる」と声に出しながらお点前するわたしと「お餅の味噌が美味しい〜何これ最高〜」と大喜びの娘でした。

仕覆の緒が長〜い「長緒」です。裂地はいちご錦。

茶杓の銘は「臘月」。蠟燭がみるみる溶けていくように忙しい、師走の別名です。

お祝いコーデ

お茶の先生の米寿祝いの茶会に出席するための母娘コーデです。わたしは手描き京友禅訪問着「波に松皮菱」(室町京正)に、流水紋の袋帯(紫絋)。娘は袖を長めにした疋田の小紋に、義母から「いつか大きくなったらね」と贈られた袋帯を組み合わせました。これまでは半幅帯ばかりでしたが、いよいよ袋帯デビューです。

明日の準備

明日は娘ときもので出かけます。

草履を箱から出して、コーデの確認、持ち物の確認、何度も何度も。おめでとうございます、の気持ちをこめて「御祝」という字の下に、名前を母娘並べて書く緊張感も、明日の今頃にはすっかり解けているのだろうけれど。

草履はどちらも和小物さくらさんのものです。