リアル「笹色紅」

衝撃のリアル「笹色紅」……
本物の紅花から作った紅はつけ心地が軽く、思わず口紅をつけていることを忘れるほど。うっかりこのまま唐揚げ屋さんに入りました。唇になんか虫でも止まっていると思われたかもしれない。
月刊アレコレの最新号(220号)に、紅の話を書いております。ぜひご覧ください。

50カラット!

先日、50カラット💎になりました。自分への誕プレは、月刊アレコレ最新号で特集されていた栗山工房さんのハンドバッグ!いっぱい入るのにコンパクトに見えて、実に頼もしい。
去年まではレベル49と言ってましたが、50過ぎたら単位はカラット💎です!!!

母の久留米絣

「懐かしい〜!」と母が言ってました。小学生のとき母の日の絵を描くのに、どうしてもこのきものを着ている母を描きたくて頑張ったんだけど、麻の葉模様が難しくて半べそになったことを思い出します。母の久留米絣を受け継いで着ています。ミンサー織の半幅帯、麻襦袢にレース半衿、山形のいわとこさんで買った、鎌倉彫の下駄。

坂本屋さん100周年

土浦市の坂本屋さんの100周年記念パーティーに娘と参加してきました。娘が着ている振袖は、かつてわたしが独身だった頃、坂本屋さんの新年会で司会をしたときに着ていたコーデそのままです。

わたしは秋らしく、辻ヶ花の単衣の訪問着に萩の袋帯、蜻蛉の帯留め。葡萄の蒔絵の末廣。蜻蛉の帯留めは、ブローチだったものを帯留めに加工し直したものです。三分紐は藤岡組紐店のもので、白に金銀入り。お祝いの席に帯留めをするときには必ず使っています。わたしの草履はカレンブロッソのハレモニー!バッグとお揃いです。娘の草履は和小物さくらの真綿入り。疲れ知らずの優秀草履。

リアル娘に大喜びしてくださる方々がいて、連れて行った甲斐がありました。

それにしても100周年!おめでとうございます!!!これからも素敵なお店でいてください!!!

お別れ会

絽の色無地(一つ紋)に墨色の紗の袋帯。帯締めと帯揚げは、彼女が好きだった青系、パールのアクセサリーと黒い扇子。外では黒い花つなぎのコートを。会場にいたそれぞれが「あの人ならきっとこう言ってくれるだろう」という信念めいたものを胸に抱く、華やかながらも寂しいお別れ会でした。
しかし、「平服」というのは面白い。「京都の平服に騙されたらあかん」「園遊会の案内にでも平服と書いてある」しかも猛暑の9月。絽なの単衣なの!?!?
黒紋付あり、色無地あり、小紋あり、Tシャツの人もいたとか。祈る心が大事であって、正解は無いんだと思います。みんなのコーデ、勉強になりました。
以下、わたしが寄せたメッセージです。アナウンサーの橋本理恵さんが麗しい声で読んでくれました。
吉澤曉子様
吉澤さん、貴女さ、あの日わたしのところに来たでしょ。朝からなんか遠くから話しかけられるような変な感じがしてたのよ。そしたら貴女の訃報でしょ。亡くなった時間見たら、なんか妙に納得したというか。まず、しばらくまっちゃんのとこに居たでしょ。それから京都市内をうろついて、みんなに挨拶したんでしょ。関西方面メインに西の方をまわって、それから東に移動して、東京経由して山形に来たんじゃないかな。遠いのに、ありがとうね。
ゴジラ対メカゴジラと言いながら、うめだ阪急さんの祝祭広場で対談した日のことも、お口チャックを合言葉にトークイベントしたことも、昨日とは言わないけど、つい最近のこととして思い出します。たくさんのお客様の前で、飾らない言葉が飛び交って、ほんとうに、心底楽しかった。
貴女はいつも朗らかで、甘え上手で、褒め上手で、芯が強くて、真面目。何より人を育てることに秀でていました。いつだったかわたしが大阪で仕事したその帰りに、ふたりでお洒落なお店に飲みに行ったじゃない?あのとき、着付け師を生業とする人たちの地位を向上させたい、ギャラをもっと高くもらえるようにしたい、と相談してくれましたね。あの夜はいろんな濃い話ができて、終電の時間になってしまうのが惜しかった。もっと若かったら、オールとかしちゃってたのかもね。
貴女ねぇ、逝くの早すぎ。
病気してたくせに、お肌つやつやで少女のように綺麗な顔で、お気に入りの青い雪花絞を着て棺に納まったらしいじゃない?それ聞いて、まず「さすが吉澤、やるな」って思ったわよ。最後まで抜かりない。
貴女に食べさせたかったさくらんぼ、酸味があって甘味もあって、硬さがある「紅てまり」、今年はどうしても間に合わなくて、まさかこんなことになるなんて。ごめんね。
わたしがいつかそっちに行くときに、山形の美味しいものいろいろ持って行くから、待っててください。あんまり早く行くと貴女「いまさん、あかんやん!」って言うでしょ。もっとこっちでがんばってから行くよ。
あづまやの柴川くんの主催するイベントで、パティシエの岡安さんが渡してくれたコーヒーを受け取ったものの、わたしはホットコーヒーが飲めなくて持て余したものをまっちゃんに渡して、そのときまっちゃんはすでにコーヒーを持っていたのに、わたしもすぐ出番だったから「お代わり分にして」って無理やり渡して、そのコーヒーをたまたま休憩スペースに来た吉澤さんに渡したのがきっかけで話すようになったっていう流れは、わたしの中でちょっとした武勇伝です。イベントがあったから、イベントにパティシエが来たから、わたしがコーヒー苦手だったから、まっちゃんが拒まずに受け取ってくれたから、そして何より、貴女が素敵だったから。まっちゃんの部屋の入口に草履があったという報告には、久しぶりのコイバナだったこともあって、ドキドキしちゃいました。いい思い出です。
貴女のことだから、生徒さんたちにはしっかり伝えるべきことは伝えてあるんだろうと思う。でも、多分、貴女の愛する夫・まっちゃんには、いくら大好きと言っても、ありがとうって言っても、全然伝え足りなかったんじゃないかと思います。もしかしたら、生徒さんたちにも、仲間たちにも、ご家族にも、もっと愛を注ぎたかったんじゃない?そうだよね。でも、貴女そっち行っちゃったんだもの、しょうがないから貴女の愛の注ぎ足りない分は、これから毎日、昼は太陽の光となって、夜は星の光となって、私たちに降り注いでください。私たちはそれを全身で受け止めるから。
見た目は華奢だけど、精神が骨太の伝説の着付け師がいたということ、私たちは語り継いでいきます。素敵な時間をたくさんありがとう。またね。
きくちいまより

またね

いまさぁん、一緒に老害って言われるまで仕事しましょうね!って笑ってたのになぁ。台風で飛行機怪しかったから取り急ぎ弔電送ったんだけど、式で読んでもらえたって聞いたよ。棺の中のあなたは少女のように美しかったとも聞いたよ。病気してたなんて見えないくらいだったって。やるな!さすが!

いつかそっち行くときは美味しいもの持ってくから。待ってて。でもあんまり早くいくと「いまさん、あかんやん!」って怒るだろうなぁ。

あーもう涙が出て困っちゃうよ。

強気で前向きみたいなこと書いてても、全然落ち着かない。悲しい。寂しい。

こんな早くいっちゃダメ。親より早くいっちゃダメ。

浴衣で甲子園!

月刊アレコレの最新号217号は、甲子園で浴衣を着ようかなという話。
昨日行って来ました!甲子園球場で歌う校歌!気持ち良かった。覚えてよかった!!

尼崎と高槻のきもの仲間も一緒になって、3人で浴衣でアルプス!負けちゃったんだけど、いい試合でした。また来年頑張って〜!!

クーリングタイムは、友人が買って来てくれたキュウリで!

いとたゆし!

プリント出さない次男をLINEで咎めたら「だる」ってしか返事が来ないと娘に愚痴ったら、お母さんも「だる」ってしか返さなきゃいいじゃんと言われ、それじゃ同じレベルに下がったみたいで嫌。「じゃ古典でいけばいい。いとたゆしって送ればいいのでは」と提案されたので以後これでいくことにした。

現代語っぽく「たっゆ!」もありかな。

夏は来ぬ

今朝娘が「お母さんわたしに英才教育してくれてたんだね」と突然いうので何のこっちゃと思ったら、「この前の古典の授業で、先生が夏は来(き)ぬの話をしたの。皆さんは知らないと思うけど、そういう歌があって、って。わたしそれ夏の子守唄だったから知ってる!5番まであるの知ってる!歌詞の中から玉苗とか皐月闇とか茶杓の銘にしたの思い出して嬉しくなった」って言うんです。

「夏は来ぬ」は日本語の美しい歌詞が気に入っていて、田植えの季節からの子守唄にしていました。たまにサラ・ボーンのサマータイムに合わせて、ジャズっぽくも歌っていました。

来(こ)ぬ、じゃなくて来(き)ぬ。
夏が来たよ、っていう意味なんだよと話していたことが伝わっていたんだな、と嬉しい気持ちです。