1泊のときの裏技

「きもので一泊してみませんか?」という内容のコラムを、京都きもの市場さんのHP「きものと」に書きました。

わたしの一泊のときの裏技は、たかはしきもの工房の「枕ひも」に翌日の着替えを入れることです。左右組み合わせた足袋の中に和ブラとショーツを入れ、手ぬぐいで形を整えて枕ひもに入れるだけ。着替えではなく、コーデ変更のための帯締めや帯揚げを入れるのもアリかな。

今回のテーマについてのclubhouseは3月25日(木)14:00〜15:00です。お時間ある方はぜひご参加ください!

柑橘香る摺り琥珀(風)

文旦の皮を煮たものを真ん中にのせて、初めて桜の形の「摺り琥珀」を作りました。琥珀糖よりもむっちりした歯触りです。練りが足りなかった感じで、琥珀糖と摺り琥珀の間、という感じになりましたが、今日のお茶のお稽古にちょうどいい、柑橘の香り漂う春のお菓子になりました。

不思議なことに、毎年この時期に「美しいお菓子」を作りたくなるようです。長かった冬を越えて、なにか焦りのような、追い立てられるような気持ちを、お菓子作りで消化(昇華というほどのものでもないな)している感じ。

昨日は落ち着いて考えたい事柄があって、黙々と作業をしていました。文旦の皮を何度も煮こぼしてから水に半日さらし、グラニュー糖でくつくつと煮てからオーブンで焼いて、細かく切ったもの(花芯部分)を用意してからの琥珀作り。寒天とグラニュー糖を煮てから練って、冷やし固めて型抜いて並べて乾燥。

結局答えは簡単に出ないんですけどね。でもだいぶモヤモヤは晴れました。履歴書の趣味の欄に「お菓子(琥珀糖)作り」と書けるかも。ちなみに特技は「家の中に入ってきた蝙蝠を虫取り網で捕獲すること」です。調子がいいと1振りで捕らえます。捕獲した後は、そっと外に逃します。

ボランティアって

ボランティアって難しい。よかれと思って、とか、裏目に出る、というのがあると知ったのは、東松島に住んでいるおばさんとおばあさんから話を聞いたときだった。

わたし自身は幸田文の「きもの」を読んでいたから、被災した人に古いものをあげるのはNGと知っていたけれど、実際には古着や古い毛布がたくさん送られてきて、結局はゴミとして山積みになったり、支援物資と思ってあけたら段ボールには千羽鶴だけが入っていたりしたんだそうだ。臭う古い毛布を送って、「こっちは片付いたし、あっちは助かったしWINWINだ」なんてのは、本当にひとりよがり。

ボランティア部隊が、ある郷土料理をふるまって、それを出された高齢のおばあさんは悲しくなって泣き崩れてしまった。食べ慣れていないものを出されて、食べろ食べろと言われるのが辛かったらしい。大阪で納豆とか、海外で刺身とか、例えが乏しくて申し訳ないけど、よかれと思って、が裏目に出ることもあるんだよな。

本当のボランティアって何だろう。考えさせられます。あのとき、えーい!と思い切って出した募金が、きっとどこかで役に立っていると信じながらも、また模索の日々です。

黙祷

10年前、ある新聞社から「被災地にがんばれというメッセージを」と頼まれて、もう十分がんばっている人たちにこれ以上がんばれと言えない、と書いたことがありました。あれから10年経ちましたが、また新たに心から悼み、心から励まし、できることを探る日々を積み重ねていきます。黙祷。

おすすめクラシック

こないだ運転中に次男から「お母さんは交響曲の中でどれが好き?」と突然聞かれたときに「サンサーンスの交響曲3番オルガン付き!シャルルデュトワが指揮のやつ」と即答したのですが、
試しに聞いてみた小林研一郎さん指揮バージョン!!!音のひとつひとつが丁寧で輝きがあります。シャルルデュトワが混ぜご飯なら、コバケンは炊き立ての白米。なんのこっちゃという感じですが、わたしは今日からコバケン派です。

サンサーンスの第3番オルガン付きは、クラシックの美味しいとこどり、って感じです。迫力があってカッコいいのは、パイプオルガンから始まるところ。この数字でいくと4のところだけでも試しに聞いてみてほしい。

桃の花が散ったような

篠田桃紅さんが107歳でお亡くなりになったんですね。墨色のきものをゆったりと着て、低い位置に兵児帯を締めたお姿が心に残っています。
以前買い求めたポストカード「初心」を飾りました。
3月生まれの娘に「桃紅(とうこ)」と名付けようかと思ったほど、好きな方でした。
桃の花が散ったような。

タンカン入りレアチーズケーキ

娘のためにひな祭りっぽいことを何かしようと思いつつ、外は横に雪が降っていたので……忍法あるものでなんとかするの巻。いただきもののタンカンを使ってレアチーズケーキを作ってみました。粗く刻んだタンカンを中にたっぷり入れてあります。
クリームチーズおかかのおにぎりを作る予定はまた今度。

……視線を感じるなと思ったら、クーさんが狙っていました。

わたしだけの春色

わたしだけの春色、探してみませんか? 春といえばこの色!というものもあれば、この頃なんだか気になる、という色も。好きな色を思い浮かべたり、コーデに活かしたりして、春を楽しみませんか?
というような内容を、京都きもの市場さんのコラム「きものと」に書きました。ぜひご一読ください。

3/4(木)14時からclubhouseも予定しています。

追記します

先日の母の目の病気について追記します。

母が「網膜中心動脈(静脈)閉塞症」という病気になって初めて知ったこと。早期発見は非常に難しく、症状が出たら手遅れのことが多い。応急処置として心臓マッサージみたいに目に圧をかける方法がある(が、素人が自分でやるにはなんか怖い)。高圧酸素はかなり大掛かりな設備で、全ての病院に備わっているわけではない。

眼科医にとって歯痒く悔しい病だろうな。本人は痛くもなんともないのに失明を宣告しなきゃいけない。母は高齢なので驚きと共にある程度の諦めはありましたが、取り乱す患者さんや家族は多いだろうな。
見えない、もしくは見えにくい患者さんを相手にするからか穏やかな声の医師が多いように思います。