利休忌というお茶会をしました。
13歳になった娘は、とうとうわたしのきものが着られるようになりました。染の北川の小紋……「買ってはいけない着物と着物まわり」の出版記念パーティーのときに初めて袖を通したものです。
実は長羽織に仕立て直そうかと思ったのですが、藤工房の加藤さんに「娘さんが着るかもしれないから、とりあえず今は仕立てない方が」と言われて思いとどまったのでした。加藤さんのあのときのアドバイスのおかげで、娘も大喜びです。
利休忌というお茶会をしました。
13歳になった娘は、とうとうわたしのきものが着られるようになりました。染の北川の小紋……「買ってはいけない着物と着物まわり」の出版記念パーティーのときに初めて袖を通したものです。
実は長羽織に仕立て直そうかと思ったのですが、藤工房の加藤さんに「娘さんが着るかもしれないから、とりあえず今は仕立てない方が」と言われて思いとどまったのでした。加藤さんのあのときのアドバイスのおかげで、娘も大喜びです。
文旦の皮を煮たものを真ん中にのせて、初めて桜の形の「摺り琥珀」を作りました。琥珀糖よりもむっちりした歯触りです。練りが足りなかった感じで、琥珀糖と摺り琥珀の間、という感じになりましたが、今日のお茶のお稽古にちょうどいい、柑橘の香り漂う春のお菓子になりました。
不思議なことに、毎年この時期に「美しいお菓子」を作りたくなるようです。長かった冬を越えて、なにか焦りのような、追い立てられるような気持ちを、お菓子作りで消化(昇華というほどのものでもないな)している感じ。
昨日は落ち着いて考えたい事柄があって、黙々と作業をしていました。文旦の皮を何度も煮こぼしてから水に半日さらし、グラニュー糖でくつくつと煮てからオーブンで焼いて、細かく切ったもの(花芯部分)を用意してからの琥珀作り。寒天とグラニュー糖を煮てから練って、冷やし固めて型抜いて並べて乾燥。
結局答えは簡単に出ないんですけどね。でもだいぶモヤモヤは晴れました。履歴書の趣味の欄に「お菓子(琥珀糖)作り」と書けるかも。ちなみに特技は「家の中に入ってきた蝙蝠を虫取り網で捕獲すること」です。調子がいいと1振りで捕らえます。捕獲した後は、そっと外に逃します。
初釜でしたので付下げに袋帯のコーデです。藤工房さんのオリジナルデザイン「香る花」の刺繍半衿、白バージョンをしました。付下げは室町京正、袋帯は紫紘、帯揚げは和小物さくら、帯締めは藤岡組紐店のもの。
娘は、以前青山ゑり華さんで見立てていただいた染め疋田の小紋に、姑からもらった袋帯を。
娘は久しぶりのお点前だったのでうまく泡立てることができず、悔しがっていました。今年はお稽古を頑張るそうですw
娘には、たかはしきもの工房の「三重奏」(女神の羽を自在につくる大人用三重紐)を使いました。
手先などを適当にゴム部分に挟んだだけの乙女太鼓なんですが、娘はえらく気に入ってくれたようです。背中の紋は娘の干支のネズミの背守り。
「世にも美しき琥珀糖」を目指しました。カリッ、くしゅ、という食感が楽しいお菓子です。
金箔入り琥珀糖の作り方
水150ccに粉寒天4gを混ぜ中火で煮立て沸騰したら弱火にして2分間混ぜ続け→グラニュー糖200gを入れて溶かし弱火で15分、ときどき混ぜながら煮詰めます。糸を引くようになったら平な器に流し入れて金箔を混ぜ、固まったら型抜きで抜いて並べ(水で濡らしながらだとやりやすい)乾燥させます。
今日はきのこの日なので、きのこの半衿!撮る前にうっかり脱いでしまったのでトルソーでお見せします。
きものは半衿を目立たせるために無地の紬して、帯は半衿の地色と合わせてブルー系、半幅帯なので帯締めはしなくてもいいんですが、飾りでプラスしてみました。
ん?紬がしめじ色に見えてきたぞ。
きのこの刺繍半衿(富士商会・ぺたこさん作)、無地の紬(結城・龍田屋)、鱗柄の半幅帯(これ、いつ手に入れたかさっぱり思い出せません)、いい感じの黄色い帯締め(藤岡組紐店)
ちなみに今日はお茶のお稽古があったので、髪のサイドを編み込みにしてアップにしていたんですが、遊びたいモード全開になったクーさん(犬)に飛びつかれて、もちゃもちゃになりました。
今日のお菓子は秋そのもの!という感じでした。
明日の朝は5度らしいので、釜のお湯を使って今シーズン初の湯たんぽです。
お茶のお稽古でした。ちょうどいい花が家の周りに咲いていなくて、畑の夕顔のつぼみを生けたのですが、この花のどこに「今は夕方だな」とわかるスイッチがあるのか不思議……生けた花がだんだん開いていきました。畑の夕顔の実はアザラシの如く転がっていますが、花は白いレースのように優美な姿です。
7月の月釜当番でお運びをする予定だったので、娘に絽のきものを用意していたのですが、茶会は中止。仕方がないのでお稽古に着せることにしました。裄の問題もあり、肩揚げ卒業です。娘は衿を抜いて着てみたかったそうで大喜び!
わたしは先生からお免状をいただく日なので絽の付下げに絽の袋帯です。帯締めは藤岡組紐店さん、帯揚げは龍工房さん、長襦袢は京都の浅見さんの「流砂」。富山の秋吉屋さんで数年前にまとめ買いした麻足袋を履いています。
娘は「なんか半幅帯が緩んできた」と言い、途中から慌てて帯締めをしていました。帯締めは藤岡組紐店さんの三分紐です。
今日の主菓子は特別に、京都の知人が手配してくれた老松さんの「夏衣(なつごろも)。青と白の染め分けになっていて、流水の柄と金箔が付いています。ガラスの縁高に入れて出しました。お味は、驚くほど品のいい、絶妙な甘さでした。さすが京都の老松さん、と皆でうっとりして、幸せな時間になりました。
天の川という銘がつけられたお菓子です。障子の向こうでそよ風が吹き、さらさらと笹が揺れる音を聞きながらのお茶のお稽古でした。
ゆうべは久々にお茶のお稽古でした。花は飛島甘草、丁子草、縞葦、都忘れ、日日草。干菓子は青紅葉、水流。主菓子は大山蓮華。茶杓の銘は岩飛沫(いわしぶき)、皐月闇、早苗など。時節柄お濃茶は無しで、薄茶だけのお稽古になりましたが、ふわふわのお薄を飲んで、家族じゃない人と話す時間に満たされました。
お茶のお稽古がお休みなので自主練です。お茶碗は金継ぎをして使っている菖蒲。棗は村上堆朱の牡丹。お菓子は、ほのかな生姜の香りがすっきりした後味の甘さ控えめな、乃し梅本舗佐藤屋の「空ノムコウ」。錦玉羹にひと工夫したという、山形の和菓子屋さんの作です。