燕子花コーデ

昨日は日帰り東京。母と母の友人と弟と姪とで根津美術館へ行きました。母は高校時代の親友と久しぶりの再会でした。表参道駅の改札近くで、お互い名前を呼び合って駆け寄る姿はなかなか良かったです。母たちは午後から近代美術館で鏑木清方を見て、わたしは別行動、夕方合流。日帰りの旅でした。特別展に合わせて燕子花コーデです。

片目を失明している母と足が悪い母の友人が一日楽しく過ごせるように、疲れが出ないように、とにかくなるべく歩かせないよう危なくないよう気を配り、姪っ子は介助役、弟はアテンド係でした。母は疲れた様子もなく、姉弟協力しての母孝行は大成功!今回はSuicaをタッチできるようになって良かった。

母の友人が昔の写真を持ってきてくれて、思いがけず娘とそっくりな昔の母に会うことができました。年を重ねたからこその、思い出話で盛り上がるふたりがとても楽しそうで。もう会えないかと思ってた、とか言うから泣きそうになっちゃう。たくましく生きて、何度でも会ってくださいよ。

きものは単衣の結城縮、帯は無津呂の名古屋帯、室町京正の紗羽織、帯締め帯揚げは和小物さくら、羽織紐は龍工房、草履はカレンブロッソ、襦袢は麻!きくちいまオリジナル製作委員会の彩加、鈴蘭の刺繍半衿はししゅう屋和音。

次男と友人の誕生日

今日は次男と去年6月に亡くなった友人の誕生日。「子どもの誕生日は、昔頑張った自分へのご褒美で美味しいもの食べらんなね決まりがあるんです!」って言って友人のお母さんに小さいケーキを置いてお参りもしてきました。51年前と16年前にそれぞれ頑張ったわたしたち、また一緒に歩いていきましょう。

リサイクル制服

せっかく母親委員を長くやっているんだしと思い「リサイクル制服」についての提案を、実際に入学時にかかる費用一覧とともに提出したのは1月の末。今年度から、制服が小さくなった場合、在庫の制服からレンタルできることになったらしいです。理解ある校長先生でよかった!

青山でイベント

青山ゑり華さんで先週の土日にイベントがありまして、お客様の目の前でリクエストにお応えして半衿や足袋にイラストを描いてきました。今回もまた難題が多かったけど楽しかったなぁ。ハシビロコウとかヒツジ(サフォーク種)とか、ペットのワンコちゃんとか。

たくさんの方々と楽しい時間を過ごすことが出来ました。しかしひっきりなしの賑わい、ありがたい限りです。普通の呉服屋さんと違って、「御用があったらお声がけください」っていう姿勢で、基本的にほったらかしっていうのもいいんだと思うわぁ。

次男の入学式

先日、次男の入学式がありました。ちょっと加工して、9年前の同じ日(小学校入学式)と比べてみました。しみじみ大きくなったねぇ。
今回の母きもの着用率は6%(近くの小学校は80%!)。すてきな着こなしのお母さんがいて目を奪われました。あのお母さんとお近づきになりたい!でもどこのどなたやらさっぱり。

わたしのコーデは、室町京正さんの一つ紋付の東雲格子(無地に見えるけど実はほんのり付下げ)、紫紘の袋帯、塗りの末広は大西常商店、帯揚げ草履バッグは和小物さくら、三分紐は藤岡組紐店、末広のベッ甲帯留め、刺繍半衿は和音と藤工房きくちいまコラボの香る花の白バージョン。

3年間は短い!目一杯楽しんでね!

長男の卒業式

思春期という大きな波を頭からざんぶりとかぶり、出口のないトンネルの中にいるような気持ちになった日もありましたが、先日無事に長男が高校を卒業しました。
保護者代表で謝辞を読んできました。落ち着いた声で年配の女子アナ風に読むつもりだったのに、なんだかいろんなことを思い出してしまって、結局涙と鼻水をマスクに染み込ませながら読むことになってしまいました。
そうだった、忘れてたけどわたしこういうのすぐ泣くんだった。

コーデは末広の付下げ(室町京正)、袋帯(紫紘)、帯揚げと草履(和小物さくら)、三分紐(藤岡組紐店)、末広(大西常商店)、バッグ(月之)、ベッ甲の帯留め(母のものをイソガイで修理してもらいました)


謝辞の一部をこちらに。
思い返せば、小学校のときの校長先生は「片手は親が、もう片手は学校がしっかり手をつないで、両側から子どもたちを支えて歩いて行くのが学校というものです」と笑顔でおっしゃいました。小学校、中学校とこれまで何人もの先生とリレーのごとく手をつないで歩いて参りましたが、最後の手をつないでくださった高校の先生方のあたたかさ、器の大きさに、何度救われたか知れません。わたしが気づかずにいた子どものいいところを見つけ出しては褒めてくれ、親としての自信を失ってしまうような日は、穏やかに励ましてくださいました。
かつて、ある先生と面談をした後のことです。「問題ごとばかりで、先生嫌になりませんか。子どもたちを見ていると、つくづく教師にならなくてよかったと思ってしまうんですよ」とわたしが言うと、その先生は目を大きく見開いて言いました。
「何を言ってるんですかお母さん。子どもが問題を乗り越えたときの輝きは、何ものにも代えがたい、素晴らしい瞬間なんですよ。ああ教師になってよかったと心から思うんですよ」
教師という職業の人たちは、自分が産んだ子でもないのに、生徒の人生を心から案じ、手を差し伸べて明るい方へと導き、未来を信じて熱く励まし続ける稀有な存在です。
生徒の皆さんは、こういう先生方のそばで過ごせていたことを、どうか忘れないでください。
卒業生の皆さん、
今日はたくさんの「おめでとう」が飛び交う日です。これから先も、いろんな節目でおめでとうと言われる日があるかと思いますが、
ぜひ皆さんには「おめでとう」と言われる前に「ありがとう」が言える人になってほしい。ありがとうを先に言えることの価値に気づいてほしいと思います。
今日は3月11日、東日本大震災があった日ですね。あの日に起きた出来事も、今ウクライナで起こっている出来事も、それがもし自分だったら、と想像することは大事なことです。試練や困難は必ず訪れます。
支援する側と支援される側、教える側と教わる側、勤める側と雇う側など、反対側から見える景色は違います。自らの立ち位置の反対側を想像して、何をすべきか冷静に考えられる大人になってください。
五年後十年後の自分は、今一瞬一瞬の積み重ねです。日々を丁寧に大切に。人生に無駄なことなどひとつもありません。挫折や失敗も、未来につながる糧と信じ、つながりゆく縁を大切にして、輝く未来を自らたくましく作り上げてほしいと願っています。
令和四年三月十一日
保護者代表 菊池衣麻

今日も無事に

通学路が今日も無事に保たれておりました。雪壁の内側を歩けると車道を歩かずに済むので安心です。
一方、雪の壁が高すぎて、一時停止してもさっぱり左右が見えず、車の運転は困難を極めております。どうか誰も事故に遭いませんように。

そんな季節

数年前の大雪の朝、電車は大幅に遅延し、始発の新幹線が先に出ることに。その日は私立高校の受験日。JRの特別な図らいで、山形新幹線が無人駅も含めて各駅に停車、まさかの事態で緊張顔の受験生たちを大勢乗せて運びました。頑張れよ、大丈夫だよ、って乗客たちも知らない子たちに声をかけて励ましていました。

子どもたちのために!というフル回転な感じがすごくあたたかくて、感動しながら新幹線に乗っていました。あの光景は忘れられないな。

先月、銀行窓口から子どもの受験料を振り込んだら、係の人から「頑張ってくださいね」と励まされました。「ありがとうございます。美味しいご飯でサポートします!」と言ったら「それが一番です!」ってガッツポーズとともに返してくれました。大人が、顔も知らない子どもを密かに応援する季節がやってきています。

3世代目

初釜に娘が着たきものは、わたしの母が二十歳のときに着た胡蝶蘭の訪問着です。わたしも二十歳のときに着ました。今日で3世代着たことになります。
きものの命の長さにしみじみしています。
実は、今日は母が片目を失明してちょうど一年。母に思い出のきものを着ている孫娘の姿を見せてあげたかったんです。娘は「おばあちゃんが喜ぶために」と「孫娘の役割」に協力してくれました。いつもは好きなものを好きなように着る娘ですが、フォーマルの心得は身についているようです。